ダンスステップフルルで習えるダンス種目をご紹介します。
スタンダード種目
男女が接しながらエレガントに踊るダンスです。男性は燕尾服やタキシード、女性はロングドレスなどを着て優雅に踊ります。ホールドと呼ばれる特殊な組み方をして、常に男女が接しながら踊るという特徴があります。ワルツ(スローワルツ)、タンゴ(コンチネンタルタンゴ)、スローフォックストロット、クイックステップ、ヴェニーズワルツ(ウインナーワルツ)の5種目がスタンダードに属します。その他にブルースを含む、と考える人もいます。
ワルツ

ワルツは別名スローワルツといい、スタンダードの種目の一つです。曲は3拍子で、漢字では円舞曲と書きます。読んで字のごとく、回転が多い種目です。上下に大きく波打つように上下動しながら踊り、スウェーと呼ばれる美しい傾きをつけながら踊ります。社交ダンスでは、パーティーダンスの種目を除けば、スタンダードの中で一番最初に習うであろう種目です。似た種目にヴェニーズワルツがあるが、ヴェニーズワルツに比べて踊りはとてもゆっくりで、ステップの数も各段に多いのが特徴です。
タンゴ

タンゴは別名コンチネンタルタンゴといい、スタンダードの種目の一つです。曲は4拍子で、力強く情熱的に踊るのが特徴の種目です。上下動はほとんどなく、急に動き出したり、急に止まったりと、はっきりとメリハリを付けるように踊ります。社交ダンスでは、スタンダードの中でワルツの次に習うことが多く、他の種目は踊れないがワルツとタンゴなら踊れる、という人がいるほど有名で人気な種目です。似た種目にアルゼンチンタンゴがありますが、アルゼンチンタンゴのような男女が妖艶に絡み合うような表現はあまりなく、ホールドと呼ばれる組み方をあまり崩さないように踊るのが特徴です。
スローフォックストロット

スローフォックストロットは通称スローと略して呼ばれ、スタンダードの種目の一つです。曲は4拍子で、直訳すると「ゆっくりな狐の小走り」という意味を持ちます。ゆっくりと狐が小走りするように軽快かつゆったりとフロア上を移動する様子は、軽やかで優雅です。遠浅の海岸に打ち寄せるさざ波のように、浅くゆったり波打つように上下動しながら踊ります。社交ダンスでは、スタンダードで3番目に習うであろう種目で、ワルツやタンゴに比べると踊った経験がない人も多いです。この種目の元となった種目に、フォックストロットと呼ばれるダンスがありますが、スローフォックストロットに比べると、ダンスがとても早く、どちらかというとクイックステップに近い印象があります。
クイックステップ

クイックステップはスタンダードの種目の一つです。曲は4拍子で、名前の通り一つ一つのステップが比較的早いダンスです。スタンダードの特徴であるスイングと呼ばれる振り子のように上下に波打つ動きがある一方で、他のスタンダード種目には見られないような飛んだり跳ねたりするホップという動きが一際目立つ種目です。社交ダンスでは、スタンダードの中で4番目に習うであろう種目です。競技会は上位の級に行かなければ踊る機会もあまりなく、踊れないままの人も多いのが現状です。ワルツやタンゴと比べると、圧倒的に踊れる人は減ります。
ヴェニーズワルツ

ヴェニーズワルツは別名ウインナーワルツといい、スタンダードの種目の一つです。曲は3拍子で、見た目の優雅さやステップの単純さとは裏腹に、踊ってみるととても早くて難しい種目です。ヴェニーズワルツは、その伝統的かつ歴史的価値を守るためにバリエーションと呼ばれる応用的なステップを踊ってはいけないと協定で決められており、ステップの種類は片手で数えられる程度に制限されています。社交ダンスでは、スタンダードで最も最後に習うであろう種目です。これは、トップクラスの競技会の準決勝以上でしか踊られることがない、という限られた使用頻度のためです。似た種目にワルツ(スローワルツ)がありますが、ワルツ(スローワルツ)に比べて踊りはとても早く、ステップの数も各段に少なく、それでいてかなりの体力を消耗するという特徴があります。
ラテンアメリカン種目
男女が少し離れながらセクシーに踊るダンスです。男女共に露出の多い衣装で、特に女性は短めのスカートで妖艶に踊ります。何通りか組み方の種類があり、男女が接しながら踊ることも離れて踊ることも出来る自由度の高いダンスです。チャチャチャ、サンバ、ルンバ(キューバンルンバ)、パソドブレ、ジャイブがラテンアメリカン部門に属します。
チャチャチャ

チャチャチャは短くチャチャと略して呼ばれることもあるラテンアメリカンの種目の一つです。曲は4拍子です。速くてノリのいい軽快なダンスです。フロア上をあまり移動することはなく、その場に留まって踊ります。社交ダンスでは、ラテンアメリカンの中でルンバに続き二番目に習うであろう種目です。似た種目にルンバがありますが、ルンバに比べて踊りのスピードはとても速く、ロック(足を交差させる動き)やシャッセ(足を揃える動き)といった動きが多いのが特徴です。
サンバ

サンバは、ラテンアメリカンの種目の一つです。曲は4拍子で、ブラジルのリオのカーニバルを彷彿とさせるノリのいい種目になっています。バウンスアクションと呼ばれるボディーの動きが特徴で、膝の伸縮や腰、ウエスト周りをよく動かすように使います。スタンダードの各種目と同様に、フロア上を大きく反時計回りに移動しながら踊ります。社交ダンスでは、ラテンアメリカンの中でルンバやチャチャチャに続き、三番目に習うであろう種目です。
ルンバ

ルンバは別名キューバンルンバと呼ばれ、ラテンアメリカンの種目の一つです。曲は4拍子で、男女の愛を表現するようなゆったりとした情熱的な踊りです。上達してくるにつれ、足を高く上げたり、開脚したり、男性が女性を持ち上げたりと、意外とアクロバティックな動きをすることが多くなります。スタンダードの各種目のようにフロア上を移動することなく、その場に留まりながらゆったりと踊ります。社交ダンスでは、ラテンアメリカンの中で一番最初に習うであろう種目です。似た種目にチャチャチャがありますが、チャチャチャに比べて全体的にゆったりした動きで、シャッセやロックといった素早い動きもほとんどありません。
パソドブレ

パソドブレは、ラテンアメリカンの種目の一つです。曲は2拍子で、他のラテンアメリカンのダンスは女性が主役になるように構成されているのに対し、パソドブレは男性が主役となるように構成されているダンスです。2拍子で行進するように力強く踊ります。一般的に男性は闘牛士、女性はケープと呼ばれる布やフラメンコダンサーに扮して踊ります。社交ダンスでは、ラテンアメリカンの中で4番目に習うであろう種目です。他のダンスとは異なり、曲が限定されることが多いです。具体的には「エスパニアカーニ」という曲で、第一、第二、第三ハイライトと呼ばれる曲の盛り上がりがあります。その部分でポーズがピッタリ決められるように踊るのが一般的です。
ジャイブ

ジャイブは、ラテンアメリカンの種目の一つです。曲は4拍子で、軽快に身体をスイングするように踊る種目です。人によっては軽く飛び跳ねている印象を持つような非常にノリの良いダンスです。社交ダンスでは、ラテンアメリカンの中で一番最後に習うであろう種目です。これは、トップクラスの競技会の準決勝以上でしか踊られることがない、という限られた使用頻度のためです。